ICMJE Recommendations 2024年更新について

ICMJE Recommendationsが2024年1月に、最新の更新として発表されました。
今回は2回に分けて、更新されたICMJE Recommendationsについて説明をしてまいります。

今回の更新では、医学出版における人工知能(AI)および自然言語処理(NLP)ツールの使用を中心に、あらたな推薦事項が追加されています。

これは、出版業界を含むさまざまな分野でAIの利用が増加する中、AIを責任を持って利用できるようより詳細なガイダンスを提供することが、急務となったためです。

執筆時のAI使用について

1.報告方法

  • 執筆にAIを使用した際は、謝辞欄で報告するべきである。
  • カバーレターと本文でAIの使用について記述する。
    本文中では適切なセクションの中で、どのように技術を使用したかを説明する。
    例えば、AIを執筆にのみ使用したのであれば謝辞に、データ収集や分析に使用したのであれば方法の項に、等。
  • 基本的に、AI技術の使用方法の記述は、他人が作業を再現できるくらい詳細でなければならない。

2.原稿に携わる査読者や編集者がAIを使用する場合

ジャーナル編集者は、未発表の原稿に関するAIの使用に際し、守秘義務に違反する可能性があることを認識すべきである。
したがって、ジャーナルは「査読者への指示」に、AI使用に関する一般的なガイダンスを含めることが推奨される。

  • 査読者は、査読中にAIを使用する許可をジャーナルから得るべきである。
    (以前のバージョンでは、査読中にAIを使用したと報告するだけで十分であり、許可は必要なかった。)

今回は更新されたICMJE RecommendationsのAIに関する個所を抜粋して掲載いたしました。
次回はAIに関する個所以外の追加事項について掲載いたします。

ICMJE Recommendations とは?さらに、これをどのように活用し、どういった重要性があるのか、
など、疑問やご質問がございましたら、何なりとお知らせください。

私たちメドプロクリニカルリサーチのチームが、お客様とご一緒に、より効率的で成功率の高い出版までのお手伝いをいたします。